プロジェクト実現の「手前」にある障壁との向き合い方 | 永山祐子さん〈2/4〉
「デザインの手前」は、デザインに関わる編集者2人が、さまざまなクリエイターをお招きし、デザインの本質的な価値や可能性についてお話しするトークプログラムです。ニュースレターでは、最新エピソードの内容をテキスト化してお届けしています。今週から新たに登場するゲストは、建築家の永山祐子さんです。2回目のエピソードでは、建築のヴィジョンを実現させるためのコミュニケーションや障壁の乗り越え方などを伺いました。
多くのステークホルダーたちとの協働
原田:前回は建築におけるストーリーのお話をお聞きしてきましたが、今日はより現実に即したデザインの手前の話を伺ってみたいと思います。
1回目でも建築のヴィジョンを実際に落とし込んでいくためにという話がありましたが、さまざまな制約を乗り越えていくこともそうですし、建築というのは多くの人たちとコミュニケーションしていくものでもあると思います。東急歌舞伎町タワーにしても、現在進行中の東京駅のTOKYO TORCHにしても、大手デベロッパーが手がけるような都市開発に関わる巨大プロジェクトに、アトリエ系の建築設計事務所として関わっていく上では、向いている方向のちがいや共通言語の持ち方など、色々大変なことが多そうなイメージがあります。
山田:そもそも永山さんはクライアントの幅が非常に広くて、凄く照明計画が綺麗な二子玉川の高島屋のホールの空間をやられていたり、僕は個人的に奈良に仕事で行くことが多いのですが、ショッピングセンターの「トナリエ大和高田」もこれまであまり見たことがないものというか、これをプロトタイプにしてもっと展開すればいいのにと思えるほどよく練られた計画なんですよね。他にも、アンテプリマなどのファッションブランドから公園のインスタレーションなど短期間で終わるものまで、実に幅広いクライアントと色々なプロジェクトをされていて、どうやってコミュニケーションを取っているのかというのが今日の大きなテーマです。
特に大きな都市開発系の事業だと、色んな関係者、プレイヤーが出てくると思うのですが、そういう方たちとどうやっているのかというのを知りたいなと。

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原田:前提として、そうした都市開発的な大きなプロジェクトを永山さんたちのようなアトリエ系の建築設計事務所が手がけること自体はそんなに珍しくないのですか?
永山:最近は凄く増えてきているかなとは思います。
原田:そういうプロジェクトはいわゆるゼネコン的なところがやっているプロジェクトなのかなというイメージを持たれている方もいると思うのですが、割といまはそうではなくなってきているということなんですかね。
永山:そうですね。大規模開発の計画をデベロッパーだけでやることに限界が来ているのかなという感覚はあって、もう少しヒューマンスケールのストーリーなどが入っていかないとなかなか共感を得られないという現状があるんじゃないかなと思っています。そういう新しい視点を持った人という立場で関わる感じかなと私は受け取っています。そういう意味で役割分担と言うのでしょうか。私たちがアトリエ系の事務所としてこれまで関わってきた小さな商業の店舗や住宅などと同じような視点を持ちながら、大きなスケールのものを捉え直す役割というか。色んなレイヤーでものを考えていくことで、最終的に魅力的でヒューマンスケールの開発に落ちていくのかなと思っています。だから私としては、求められている役割を明確に感じていて、その中でいつも感じている大規模開発に対する疑問点などを素直にぶつけながら、「もう少しこうしたら良くなるんじゃないか」ということを提案していくイメージです。

原田:それぞれの役割がチームの中で共有されていればスムーズにいくと思うのですが、色んな人が関わっていると、違う視点を持ち込むと言ってもなかなかそうは見てくれない人も出てくるんじゃないかと想像します。大きなプロジェクトになるほど、多種多様な人がいて、それぞれ見ている方向や利益として考えているものが違いますよね。その中で、役割分担と言ってもみんながそこにスッとハマっていくわけにもいかないのではないかと思うんです。その中でどういう風にコミュニケーションを取っていくと、役割分担なども含めてそれぞれが役割を果たしていけるようなコミュニケーションやプロセスが描いていけるのでしょうか?
永山:おっしゃる通り、色んな視点を持っている人がいて、歌舞伎町タワーであれば全体を見ている東急電鉄さんもいれば、その中に入る東急のホテルズさんたちがいたり、エンタメチームがいたり、それぞれやっぱり大事にしている部分はやっぱりちょっとずつ違いますよね。それでもひとつの考え方や方向性でまとめ上げていくという時にはやっぱり説得をしないといけない部分もあります。その時には必ず相手側からどう見えているのか、どこが気になるのかという、当たり前のことですが、相手側の立場で考えるということを凄く大切にしています。
歌舞伎町タワーで顕著だったのは、私たちは外からの見え方や美しさで全体のパターンなどを考えていくのですが、ホテル側は一つひとつの部屋から見た時にそのパターンがどう見えるのかということが凄く大事になってくるんですよね。この部屋からの風景をつぶされたくないから、あまりデザインしたパターンをかけてほしくないとか。私たちは外装デザイナーでありながら、たくさんの内装パースをVRでつくって、中から見た時にどう見えるのか、中から見た時も魅力的なパターンのあり方は何かということを考えながら、パターンの大きさや質感みたいなものを考えていきました。それが陰となって部屋に入ってきた時に美しく見えるのかということなども含めてすべて検証していたので、外装パースはもちろんたくさんつくったのですが、それと同じくらい内装パースもつくりました。
原田:なるほど。
永山:しかも、他の方が設計した内装を3D化してつくっているんです。両方の視点から説得していくということが大事で、例えばホテル関係の方々にはVRのヘッドセットをしていただき、「こんな風に見えます」「これだったら良いんじゃないですか?」「ここはしっかり風景も見えて、かつオリジナルのパターンが時々影が出て、これは綺麗に映るんです」ということも含めて説得をしていました。
原田:違う視点を求められるということで言うと、いわゆる大型の商業施設においてこれまでになかったアプローチが求められているところがあると思うのですが、それは裏を返すと前例がないものだったりするので、なおさら形にして見せることが必須になってくるということですよね。
永山:そうですね。いまは色んな技術があるので、それこそVRなどを使いながら、「ここから見たらどうなるのか?」ということをリアルタイムで見せられるという意味で凄くやりやすくなっているのですが、伝えられるということは伝えなくてはいけないということで(笑)、結構作業量としては増えてきていますね。

働く人のモチベーションを高める建築
山田:永山さんはそういう問題の乗り越えを、「それは建築家の仕事なのか?」というところも含めて結構引き受けられていますよね。割と同じクライアントと関係が続くイメージがあるのですが、それは信頼感を得ていて、「またこの人とやりたい」というところになっているのが大きいのかなと思います。
建築の最初の要件に入っていなかったことも含めて、結構広げられている感じがあって、その辺も事業者を巻き込んでプロジェクトをより発展させているということなんですよね。先ほど少しお話しした奈良のショッピングセンターも通路がほぼ広場みたいになっているんですよね。
永山:そうですね。
山田:移動のための空間というのは設備が入ってきたり、店から店へ移動させるためだけの場になりがちですが、そこを楽しい場に変えるという視点が入ることで、いわゆる定型のショッピングセンターはこんなに変えられるんだと。永山さんは前回のファサードなど表層的な部分での楽しさというのものがあるだけではなく、そうした場をつくる上手さもあるなと。人が楽しくなる場所、いたくなる場所をつくるというところはかなり意識が強くて、ただ同時にそれはクライアント側の共通した思いみたいなものが生まれないと、「いやいや、そこは廊下で良いんですよ」と言われてしまう。そこをどう説得していくのかなというのも気になるところです。
永山:やっぱりデベロッパー、クライアントが気にするのは、売れる場所なのかという話ですよね。「この場所は貸せるのか?」と。やっぱり賃料を生む場所がヒエラルキーが高くなるので、全体の中でレンタブル比と言われますが、それをどのくらい上げられるかが商業施設が利益を上げるためには大事なポイントなんですね。だんだんものを買うことというのがその場にいかなくても済むようになってきた時に、やっぱりその場所の魅力というのが凄く大事だよねという傾向が強くて、そもそも賃料は生まれないけれど、施設のひとつの差別化としてここが良いと思える、選ばれるような魅力的な場所をつくることが大事だということがだんだん説明がつくようになってきました。コロナ禍以降、外部空間の見直しみたいなこともあり、昔はテラスをたくさんつくると「お金を生まない場所をこんなにつくってどうするんだ」という話になって効率的になってしまっていたのですが、それがだんだん変わってきています。
ただ、奈良の物件はそういう時代の前だったので、デベロッパーはエスコンさんなのですが、よくOKしてくれたなと思います。最初は立体公園をつくりたいという話をされていて、あの場所は駅前なのですが、駅を降り立った瞬間に単なる箱型の商業施設ではなくて、自分のホームタウンに帰ってきた感覚になれると良いなと。テラスで一休みして、今日はお店にはいかないけど一回寄り道できるような公共広場があったらいいじゃないですかという話が通じたんです。もともとエスコンさんはレジデンスをつくるので、ホームタウンをつくる拠点として商業施設があるという考え方があったので、魅力的な商業施設をつくることによって魅力的な街になり、そこにあるレジデンスの価値が上がる。総合的に街を見ていたところが、おそらく理解してもらえたポイントなのかなと思います。

原田:デベロッパーなどのクライアント側はもちろん経済合理性が凄く大事なわけですが、「それが本当の目的なのか?」ということをある種問うていくことも大事なのかなという気がしています。経済合理性も大切だけど、ホームタウンとしての魅力を高めるということにしても、「そもそもの目的はここですよね?」ということだったり、クライアント側が何を求めているのかというところを設計する側が投げかけながら、視座を高めていくようなコミュニケーションや、求められていることを超えていくような提案をするということには、クライアント側の目的を再考させる作業が含まれている気がします。クライアント側の本当のニーズやインサイトを引き出していくというところについてはどういうお考えがありますか?
永山:そこは本当に会話を深めていくことだったり、例えば視察に行って「こういうあり方良いよね」とか「これからはこういう付加価値が大事だよね」みたいなことを共有したり、「そもそもものを売るって何だろう?」みたいなことだったり、建築とは関係のない、中で行われるアクティビティとかその意味とかを話し合いながら、建築がそこで果たせる役割は何かということを、私たち自身も会話の中からヒントを得ていて。特に商業では、空間がモノを売るのではなく、人が人にモノを売ることが最終目的なので、もちろんお客様のための場所ではあるんですけど、働く人たちが納得してないといけないんですよね。例えば、使いづらいということになった瞬間に人のパフォーマンスは落ちるし、そうすると人から人へモノが売れなくなってしまう。私たちが凄く大事にしているのは、働く人のモチベーションを上げる建築ということだったりします。ここは特別な場所だから自分たちもがんばって、別の売り方を考えないととか、一緒に問題を解いていくみたいなことも凄く大事かなと。
障壁を乗り越えるための膨大な検証
原田:歌舞伎町タワーでは、ファサードのガラス面のセラミック印刷を凄く検証をされたということですが、自らがつくるものにヴィジョンがあって、それを形にしていくためには技術的な制約や障壁というものがあると思うんですね。それを乗り越えられるかどうかでアウトプットは当然変わってくるわけで、歌舞伎町のプロジェクトもそこまで検証をしなければ成り立っていなかったところがあると思います。こうした検証の部分はもうただひたすらやっていくだけでしかないものなのですか?
永山:そうですね。でも、どんなにこちらに思いがあったとしても、予算や技術的な問題で採用されないことも多々あると思うんですね。そういう意味で、歌舞伎町タワーの場合は、クライアントも含めて「こういうものをつくりたいよね」というハッキリとしたヴィジョンをみんなが持ってくれたということが凄くラッキーなことで、ある意味奇跡的なプロジェクトかなと思います。
お話しされていたガラス面のプリントは、第一面といって一番外側に施されるものなんですね。耐久性においては裏側に印刷した方がインテリア側になるわけなのでハードルは低いのですが、外側に印刷をしようとするとインクの種類も変わり、コストも高くなるんです。でも、やっぱり昼間のガラスの反射とかで内側が見えなくなるなど、効果が圧倒的に違うことはわかっていました。ただ、そこは現象的な部分だったりするので、説得がしにくいところなのですが、これをやろうと決めたんだからこれは絶対守っていこうというか。そのために色々工夫はしたのですが、そこを理解してもらえたというのは凄く大きかったなと思います。
原田:そういう意味では、検証はもちろん大事であるものの、その前の段階で認めてもらえる状況にいかに持っていけるのかということが大事なんですね。
永山:それが一番大事だと思います。私たちがどんなに「これが大事だ」と言っても、みんながそう思わないと、「それにしよう」と踏み切れない。あれだけの大きさの建築だと大きなコストの差も出る中で、そこに踏み切れるのかというかという。
山田:要は、クライアント側にも当事者を持ってもらうということが大事だと思うのですが、その秘訣はあったりするのでしょうか?
永山:わからないのですが、やっぱり私自身が信じていないと誰も信じられないですよね。だから、自分が信じたことをストレートにとにかくひたすらやるみたいなことでしかないのかなと。

山田:歌舞伎町タワーについては、僕も定期的に取材をさせて頂いていたのですが、「ここは建築設計事務所だったよな?」と思うくらいグラフィックパターンの検証を原寸でやられていて。ガラスにプリントする前にそもそもドットのパターンをどこまでやると効果的なのかということをやられていましたよね。あれだけの面積なので、ドットの数でインクの量も変わりますし、どこまで押さえれば良いのかということの裏話なども結構聞いていたので、表現のためのどこまで検証と素材の選定をされているのかと思うと、やっぱり凄く大変な作業だなと。
永山: 何かを製造する上で超えなくてはいけないハードルがあったり、それこそ建築では使わないような素材を使うと決めた時には、その耐久性やどういう問題があるのかということを試験して、こういう方法なら超えられるのかということを何回も何回も試験して、コストとのバランスも考えてやっと着地という感じなんですね。そういうことはすべてのプロジェクトでいくつかあるのですが、それを超えていくと知見がまた蓄積されて、次の新しいことへのトライをもっとやりやすくしてくれるところはあるのかなと思っています。別に毎回難しいことをしたくてしているわけではないのですが(笑)、「こういうことをやりたい」と思うと意外といままでやられてなかったなとか、今回はこういうトライしていかないとできなさそうということが多いですね。
山田:表現したいことや思いが先にあって、そのゴールまでが結果的に大変な道であることが多いという感じなんですか?
永山:そうですね。 最初は凄くストレートにこういうイメージということを考えるのですが、それを実現しようと思うと、意外とここはいままでやられたことがなくて新規性が高いので、じゃああの人とこの人に相談してチームをつくって解決していこうといった感じですね。
山田:そういう意味では、永山さんのところは建築設計事務所ではあるけど、スタッフの方たちは本当に色んなことをされていますよね。
永山:そうですね。いまお話しした歌舞伎町タワーのグラフィックも、担当しているスタッフは3ヶ月くらいずっとグラフィックをやっていましたね。グラスホッパーというソフトを使って、パラメトリックに色々変えながらグラデーションをつくって、毎回実寸でシートに印刷して並べるということをずっとやっていました。いまも外装デザインを担当しているスタッフはずっとグラフィックをいじっていたりしますね。特殊なものをつくるので技術的な検証をやったり、強度に関わることであればその検証も含めて、色々パラメトリカルデザインみたいな感じになっていますね。
「こっちの方が良い」と言える存在
原田:ドバイ万博日本館で使われたファサードを、大阪・関西万博のウーマンズパビリオンで再活用するという話でしたが、これは実は誰かに求められていたことではないわけですよね。色々と規制などもある中で、永山さんご自身でそれをやるんだと言ってそれを実現させたわけですよね。万博から万博へという思いはあったとしても、アテがあるわけではない状況の中で、それをなぜ言えたのか、そして実現できたのか。そこにどんな思いがあったのかということもぜひお聞きしたいと思っていました。
永山:おっしゃる通り、国のプロジェクトになるので、基本的には解体までしか費用はないんですね。リユースというのはとても良い話ではあるけど、国としてはお金がないので、やるとしたら自分でやるしかないと(笑)。コロナもあったので、ドバイに行けたのは万博が始まる1か月前で、完成した姿を見た時は「できた」と思ったのですが、同時に「6ヶ月後には壊されてしまうんだよな」と。その瞬間に持って帰りたいと思ったのですが、どうやったら持ち帰るのかなと。最初の提案の時点でリユースということは入れていて、だからこそボールジョイントという取り外せる構造にしていたのですが、コロナ禍だったこともあってつくるのがやっとで、そこまで手が回ってなかったというのが実情だったのですが、やろうと決めたら一度やれるように動いてみようと。次期開催国であるというチャンスはなかなかないですよね。他にも190以上の国が参加していましたが、それができるのは日本だけだからこのチャンスは活かさないといけないんじゃないかと。そんな時にたまたまカルティエさんと出会い、カルティエさんもドバイからウーマンズパビリオンというのをやり始めていたんですね。それでもしかしたら一緒に持って帰れるということはないのかなと。あとは、機運としてリユースやサステナブルなテーマに対してみんなが共感を持ってくれる時代にどんどんなっている中で、大林組さんや運送・保管をしていただいたサンキューさんなどの会社が凄く共感してくださって手伝うと言ってくださって。時代的にも合っていたと思いますし、次期開催国であるというチャンスを凄く活かせたのかなと。
原田:関わりのある方たちに説得されたということですよね。
山田:みんなの突き動かしていくというか。もちろん費用など色々クリアしなくてはいけないハードルがあったと思うのですが、永山さんのプロジェクトは基本的にそうなった方がより良いものになるというか、素直に「だったら頑張りたい」と人の気持を動かしていくようなものが多いということも大きなポイントなのかなと思うんですよね。
永山:意外と単純なことほど果たせてないことが多いのかなと最近よく思うんですね。「世の中こうだったらいいじゃない」「でもそうなっていない」という実情があって、「よく考えればこっちの方がいいよね」ということをちゃんとやろうとすることは凄く大事だし、みんながそうだったら良いなと思っているから、意外と協力者が集まってきて、ひとつの運動になっていくところがあるのかなと思っていて。まだまだ世の中にはこうだったら良いのにこうなっていない実情が結構あるんじゃないかと思うと、今回リユースが実現できたこともそのひとつですが、まだまだやれることはいっぱいるんじゃないかなと。「こうだったらもっと上手くいくのに」ということが、横のつながりがないというだけで果たせていないようなことも結構あるんじゃないかと思ったりしますね。

原田:どうしても企業の人たちなどはそれぞれの立場や利益など色んなものが周囲にあって、「こうだったらいいよね」というところにシンプルに行きづらかったりするところがあると思うので、「もしかしたらこうかも」と言える建築家なりデザイナーの役割は凄く大事ですよね。
永山:そうですね。意外と言っていることは単純だし、「そりゃそうだ」みたいなことなのですが、企業の中でそういうことをなかなか言い出しにくいみたいなことがある中で、インディペンデントな私たちが、媒介者として「こっちの方がいいじゃん」ということをしがらみなく言うというのが、意外と建築家やデザイナーの社会に対する役割なのかなと思ったりしますね。
原田:今日は、色々なステークホルダーとプロジェクトに取り組む上でのコミュニケーションの話や、障壁とどう向き合うのかという話を聞いてきました。
次回は、都市の風景をつくっていくような超高層ビルから個人の住宅、あるいはテンポラリーな万博のパビリオンなどを幅広く手掛けている永山さんに、色々な時間軸やスケールを行き来するものづくりのお話を聞きたいと思っています。今日もありがとうございました。
永山:ありがとうございました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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