国が変われば評価も変わる。海外で活動するための心得とは? | 山野アンダーソン陽子さん × Straft・石井珠樹さん 〈4/4〉
「デザインの手前」は、デザインに関わる編集者2人が、さまざまなクリエイターをお招きし、デザインの本質的な価値や可能性についてお話しするトークプログラム。ニュースレターでは、最新エピソードの内容をテキスト化してお届けしています。山野アンダーソン陽子さんとStraftの石井珠樹さんのシリーズ最終回では、スウェーデンを拠点にする山野さん、シルクロードの旅路に出る石井さんに海外での活動について聞きました。
日本と海外を行き来する活動
原田:ガラス作家の山野アンダーソン陽子さんとクラフトデザインユニット・Straftをお迎えするシリーズ、今回が最終回になります。前回はデザインとクラフトの間というテーマで、山野さんとStraftの石井さんお二人にそれぞれのお考えを伺ってきました。
最終回は、ローカルとグローバルを行き来する活動というテーマで聞いてみたいと思っています。前回も最後に少しお話ししたように、山野さんはスウェーデンを拠点にされていますが、日本には定期的に戻られてきているのでしょうか?
山野:そうですね。展示会が1年に1回はあるので、それに合わせて帰ってくるという感じです。
原田:山野さんは日本とスウェーデンを行き来されていて、一方のStraftは2025年にインドネシア・バリで行われた「Jia Curated」というデザインのイベントに出られて、今年からシルクロードをたどる旅に出るということも伺っています。今後はさらに海外での活動も増えてくると思うので、ローカルとグローバルを行き来するものづくりが、それぞれの活動にどんな影響を与えるのかということを聞いていきたいと思います。
先ほど山野さんから定期的に日本に戻られるというお話がありましたが、スウェーデンだけで活動することもできる気がするのですが、意識的に日本とスウェーデンを行き来するような形を取っているのですか?
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山野:ありがたいことに展示会のご依頼があり、その際に在廊してくださいというお話をいただくんです。日本には友達もいるし、日本の美味しいものも食べるということもやりたいので、自分のプライベートと展示の日程を合わせて、1年に最低1回は帰ってこられたらいいなと思っています。
原田:Straftは扱っている素材自体が日本的なものだと思いますが、日本の伝統的な素材を使ったものづくりを海外に向けて発信をしていたり、海外と日本をつないだりする意識はあるのですか?
石井:そうですね。もちろん、海外の人に日本の文化を知ってもらいたいという部分もあるのですが、海外の文化と掛け合わせて、日本と海外どちらでもないものが生まれないか、両者を混ぜて出来上がるものを見てみたいというのがあります。
バリで発表した竹のインスタレーションにしても、日本の文化を形にするというよりは、現地で信仰されている宗教を掘り下げ、現地の素材で立ち上がる形を追求しました。高さ6mぐらいの竹を三角形に組み、現地で信仰されるガルーダというバリ・ヒンドゥー教に出てくる神の使いにあたる鳥をつくりました。表面をバーナーであぶり、下が少し黒く、上は竹の茶色い生の色をしていて、昼間は黒が際立つような存在感を放つのですが、夜には焦がした部分が影に沈み、ライトアップされることで鳥の翼が浮かんで見えるという、昼夜で存在感が変わるものをつくりました。
バリの宗教観に「破壊と再生」というものがあるのですが、竹を一時的に燃やして破壊する行為を通じて、夜になるとそこから生きている部分が際立つような作品です。バリ・ヒンドゥーにも割と日本の仏教に近い考え方があり、その共通する部分を形にするために象徴的なガルーダという鳥をつくったのですが、いかに違いを際立たせたり、重なっている部分を最大化できるかということを考えています。
原田:それで言うと、竹という素材はインドネシアやバリにとって、日本における稲藁と同じように精神性に根差しているものだということですよね。
石井:そうですね。現地の儀式にも竹が使われていたり、日常でもいまだに建築現場で足場として使われていたり、街中のどんな人もナタがあれば竹でなんでつくれてしまう。そういう意味で、日本における稲藁にあたる素材がバリでは竹なんじゃないかと思っています。
山田:インドネシアは日本よりも竹が種類が多く、世界でも最大なんですよね。最近もIBUKUという建築のユニットが完全に竹だけで建築や巨大な空間をつくっていて、世界的に注目を浴びています。竹の種類は何万とあって、その中から生活の中に根差す竹というものがいくつかあって、日本人にはちょっと見たことがないほど太い竹もあって、柱にそのまま使えるくらいです。たしかに、竹というのは彼らにとって生活に凄く身近なものだと思うんですよね。あらゆる道具を竹でつくるというところがあるのかなと。
原田:Straftの活動は、地域の生活文化や精神性に根ざした素材を使って、象徴性のあるものをつくるということだと思うのですが、移動していく中でどんなやり方ができるのかということを色々試していきたいということなんですかね。
石井:日本の文化を削ぎ落とすわけではないですが、根源的に残るものを残したいと考えています。日本人だから日本のことを海外で発信するというよりは、海外に染まっても残るものというのがあると思っています。
山田:でも、不思議ですよね。麦わら、英語で言うストローというのは海外の人たちも小麦などを通じて触れているはずですが、稲藁には凄く日本的なイメージがあるということなんですよね。
石井:見られ方の違いというのがあると思います。日本で作品を発表した場合は、自分たちの近くにある素材であり、お米からできているものだという形で見てもらえるのですが、海外の場合はそれよりも稲藁やお米というのを真っ先に日本のカルチャーとして捉える人が多いんです。見ている人がどこをピックアップするのかという違いは日本と海外であると感じています。
シルクロードを辿るものづくりの旅
山田:Straftはこれから中国からヨーロッパに向かって、いわゆるストロー素材を探していくわけですよね。加工の仕方なども学びながら移動していく感じなのですか?
石井:そうですね。ローカルの加工技術だったり、ネットにも載っていないようなものづくりのようなものを手で覚えたいと思っています。最初はパリまで飛行機で行こうと考えていたのですが、日本からパリまでをつなぐ陸路にも色々なクラフトがあって、食生活も違えばそこで扱れているクラフトもおそらく違う。それを見ないのはもったいないという気になり、どうせ行くなら自分の足で横断しようと。
山野:少し話がズレるかもしれませんが、ドリンキンググラスやワイングラスなど、スウェーデンに合うもの、日本に合うものそれぞれつくってはいるものの、同じ食器が持って行く場所によって呼び名や捉え方が変わるんですよね。イギリスに行けば「スウェーディッシュ・デザイン」と言われるけど、スウェーデンでは「ジャパニーズ・デザイン」と言われて、同じものなのに見え方が違うのが凄く面白いなと。それは日本に定期的に帰ってくる理由にもつながるのですが、現地の方たちと話す機会というのは展示くらいしかなくて、そこで自分の作品についてコメントやヒントをいただけるんですよね。
だから、パリにただ飛行機で飛ぶのではなく、陸路で行くというのは凄く面白い試みだし、素敵だなと思います。そこで私だったらどうするかなと考えると、日本の藁でつくった同じ形のものを色んな国で見せた時に、それぞれの国でどのように捉えられるんだろうということに凄く興味が湧きました。自分の中ではただの三角形と思っていた形が、ある国では崇拝されている神の化身だったみたいなこともあるかもしれないし、定番の遊び道具の形だという国もあるかもしれない。勝手に言っているだけなのでわかりませんが、もしかしたらそれぞれの国で見え方が違うかもしれないなと思いました。色々広がりそうですよね。
石井:たしかに。
山野:面白そう。
原田:「マスプロデュースされたクラフト」という1回目のお話から、山野さんはずっと同じようなお話をされているというか、つくったものを受け取る側それぞれの個性や性格、癖、あるいはお国柄、生活文化の中でどのように受け止められるかというところへの興味が凄く強いんですね。
山野:そうですね。とても興味があります。興味ないですか?
石井:もちろんありますけど、そこにどういうものがあるのかという探求心の方が強いですね。
山野:石井さんたちにとって、藁という素材が大切なのか、それとも日本の神道などにもつながるような、人々に崇拝されていることだったり、素材の背景にある思考のようなものが大切なのか、どっちなんですか? そうした対象は国によって違うじゃないですか。もしかしたら、砂漠が多い地域ではそれが砂かもしれないし、その場合は砂で何かをつくるということになるのですか? お話を聞いていて、藁がどこまで大事なのかなと思いました。
原田:シルクロードに行っても藁を使うのかどうかということですよね。
山野:そうです。でも、概念の方が大事なら藁は使わなくてもいいということになりますよね。
石井:活動を始めてまだそんなに経っていませんが、初期は単純に稲藁で何ができるのかとか、稲藁というのは凄く美しくて良い素材だなくらいに捉えていました。稲わら自体が自分たちのアイデンティティだと思っていたのですが、やればやるほど素材そのものというよりは、より根源的な部分に目が向くようになりました。例えば、土地と藁の背景に物語があるからこそ成り立っているところがあると後になってから気づきました。海外に行けば稲わらに近しいような土地から生まれてくる形と素材があるはずですし、徐々にそうした部分に自分の興味がシフトしていったという流れですね。
もちろん、稲藁は自分の中で凄く大切な素材ではあるのですが、もっと大切なのは、その背景にあるものなんじゃないかと。稲藁を掘り下げてリサーチしていくと、日本の文化や日本人のルーツなど、稲藁を通して見える世界というものに気づいたので、それを海外に置き換えた時に、別の素材を中心とした見え方があるのではないかと。素材というものをある種のフレームにして、その土地を見ることができると考えています。
山野:シルクロードには、山上さんと2人で行かれるのですか?
石井:行くのは僕1人です。デザインを中心に担っているのが僕なので、その間日本での活動をどうしようかという話もしています。いま考えているのは、日本からシルクロードまでの7000キロくらいある距離と同じ分の縄をつくれないかということです。
山野:7000キロ……。
石井:僕がフィジカル的な旅をする一方で、山上が概念的な旅をできないかなと。ひとつの繋がった縄ではなくて、縄にした距離を足していくという考え方です。例えば、人に教えることなども含めて同じ分の距離の縄をみんなでつくることで旅をする。本当にただの理想なので、できるのかはわかりませんが(笑)。
縄をつくることが距離を生み出すことで、移動的な意味合いを持つような活動ができないかなと考えています。みんなでつくった距離を足すことで、ここからここまで行けるねと。みんなでつくることでつくり方も広まって、毎年自分でしめ縄をつくるというような影響が生まれたら、やる意味はあるのかなと。
海外と日本の評価のちがい
原田:海外と日本でつくったものがそれぞれどう評価されるのかという話に興味がある人も多いと思います。例えば、稲藁でつくったものを海外で発表や販売する場合、どうしてもエキゾチズムとして消費をされやすいと思います。もちろん、それによって評価される対象になりやすいという面もある。
一方で、地域における素材と文化の関係というもっと抽象化されたテーマでものをつくる場合、それがなくなるわけで、それによってむしろ共感を得やすくなるところもあるかもしれません。これは山野さんにお聞きするのが良いかもしれませんが、これまでのご経験から、日本でつくられたものが海外においてどう評価されるのか、その評価軸についてはどうお考えですか?
山野:海外の場所にもよると思いますが、私がいるヨーロッパでは、モノそのものではなく、文化ごと評価されているところがあるかもしれません。だから、ある程度文脈がないと評価につながりにくいことが多い気がしています。ヨーロッパは日本に対して凄く友好的な国が多くて、自分たちが思っている以上に日本の文化を理解してもらえているんですね。逆に言うと、変な型みたいなものができていて、「フジヤマ、サクラ、バンザイ!」みたいな感じにもなっているので、そこさえ押さえれば評価はされるけど、それが果たして正当な評価なのかといわれると、ちょっと違うと思ってしまうこともあります。ヨーロッパの人が勝手に描いている日本のイメージがあり、その評価はある意味高いかもしれないけれど、実際はしっかり評価されていないのかもしれないと思うことがあります。
原田:Straftとしてはどうですか? いまの話でいうと、やはり稲藁を使った作品を出すのが一番わかりやすいとは思いますが。
石井:そうですね。ただ、「こういうものがいいんでしょ?」みたいに寄せに行くのは違う気はしています。
山野:自分から寄せるというよりは、特定の素材を用いることで勝手にそう取られてしまうことがある印象です。だから、「自分は純粋にこれが好きだ」と思って取り組んだものでも、「日本っぽいよね」というバイアスがかかって評価されてしまうことがある。
山田:そこは本当に逃れられない問題で、日本は特にそれが強いかもしれないですね。 例えば、安藤忠雄さんの建物にはコンクリートが用いられますが、それ自体は別に日本の歴史や文化的背景があるわけではない。それでも安藤さんがつくるプリミティブな空間だったり、アニミズム・自然崇拝的な光の捉え方というのが、海外の人がイメージする「禅」におそらく近いんですよね。だから海外の人は、安藤さんの建物を日本的なるものとして捉えがちですが、僕らからすると別にそうでもない。
どうしてもそうしたナショナリティみたいなところからは抜け出しにくいし、逆にそれによって助けられる部分もある。そこは非常に難しくて、活動をずっと続けていく中で折り合いをつける必要はないけれど、向き合い続けなきゃいけないことだと感じます。
山野:そうですね。多分途中でそんなことはどうでもよくなると思います。多分続けていくことで、「自分は本当に稲藁が好きなんだ」ということがわかると思います。私も「日本人だからこういうものをつくろう」とか、「この素材を使ってこういうものをつくると日本人であることが際立ってしまうかな」とか、「スウェーデン人になり過ぎてしまっているかな」ということはあえて考えないようにしてきたし、あまり追い詰めないように、コントロールし過ぎないようにしています。
山田:オリエンタルだと取られることもあるかもしれませんが、だんだん突き詰めていく中で普遍性みたいなところに行き着くこともあるはずです。乱暴な言い方ですが、相手次第なところもあって、移動を続けていくということは、それと向き合い続けることでもあるだろうし、自分の軸をどこに置くかということだと思います。海外に行くことで嫌な思いすることも正直あるだろうし、変なことを言ってくる人もいるかもしれない。その中でいかに自分をブラさずに持てるかということだと思います。
山野:意外とそういう意見がいいんですよ。意地悪なことなんかを言ってくる人はいますが、それが凄くタメになる。
山田:「そういうふうに思うんだ」みたいなことですよね。特に日本にいるとあまりそういう体験することがないので、それはそれでひとつ面白いのかもしれないですよね。
海外での活動に必要なこと
原田:石井さんから先輩である山野さんに聞いてみたいことはありませんか?
石井:海外でやっていくためのコツというか、何が一番大切なのかなと。
山野:それを私に聞くんですか(笑)。言葉はわかった方がいいと常々思うのと、順応性があった方が、現地の社会のことをわかって自分が受け入れたり、現地から受け入れてもらえたりということはあるのかなと思います。
石井:デザインというよりは、人として環境に適応できるかという話ですよね。
山野:でも、デザインは社会的なものだからつながっていく気がします。
原田:色々な視点やフィードバックが得られるということは、デザイン的な観点では凄く大事ですよね。多様なフィードバックが得られるということはあるでしょうね。
山田:僕は別に凄くスウェーデン人のことをよく知っているわけではないですが、山野さんがスウェーデン人的かと言われると、そういうわけでもなくて、やっぱり凄く“山野的”というか(笑)。アートプロジェクトなどもそうですが、自分の意見やビジョンがしっかりあって、目的に向かって邁進する力もある。それは、デザイナーとしてクリエーションをしていく上で凄く重要なことで、彼女を彼女たらしめているものはそこにあるのかなと。その中には柔軟性もあるし、頑固な部分もあるし、自分というものを強く出すところもあるし、もちろん人の意見も聞くところもある。それ自体がグローバルなのかと言われるとわからないし、凄くパーソナルでもあると言えます。山野さんの場合は、スウェーデンという国なのか、北欧というエリアなのか、ヨーロッパという場所なのか、日本以外の国なのか、どれが適当なのかはよくわからないですが、それとよく合っているのかなと友人として思うところがあります。
山野:あまり海外に住んでいる感じもないですし、「よし海外に住むぞ!」と強く思ったわけでもなかったんです。でも、コミュニケーションができないと何も始まらないと思うので、コミュニケーション能力と語学力は大切だと思います。でも、色々な国に行かれるから、語学力と言っても大変ですよね。
原田:石井さんは、将来的にパリに拠点を置いて活動するということも少し視野に入っていると思います。山野さんの場合、スウェーデンという場所はガラスを扱う上で必然性がありますよね。一方で、パリというのは、稲藁とは直接的には関係がある場所ではありません。海外に拠点を置いて活動する必然性だったり、場所の選択についてはどういう考え方をするのがいいと思いますか?
山野:わからないですが、私は将来的には日本に帰ってきたいです(笑)。ガラスを吹くのは凄く暑いので、スウェーデンという冬が8ヶ月もあって湿度が低い国で制作することは理にかなっているし、凄く良いので、ガラスを吹く限りは日本よりもスウェーデンにいる方が良いと思っています。あちらにチームのメンバーもいて、窯も自分で持っていますしね。でも、ガラスを吹かなくなった時にわざわざスウェーデンにいる必要があるのかなということは考えますね。

山田:パリというよりはフランスという国の話になりますが、ヨーロッパの中でもかなりの農業大国ではあるので、そうした視点からフランスで生産されているものの副産物などから色々考えられるのかなという気はします。
山野:でも、最初からパリと決めて、ここで何かしたいと考えるのではなく、何も決めなくてもいいのかなとも思います。それこそパリに向かう途中で何かが見つかって、ドバイあたりで凄く楽しむかもしれないですよね。私はそういうことができなかったから、ちょっと羨ましいなと思います。
「できなかった」と過去形にしてしまいましたが、もしかしたら私もこれからそんなことをするかもしれないし、皆さんもそうかもしれない。できる時にそういう経験をするということは羨ましいですし、私も何かしようと思いました。私はスウェーデンから出発して、途中で会うみたいなことも壮大で面白いですよね。私が編まれた藁を解いていくみたいな(笑)。
石井:凄く悩むのですが、10年後、20年後に自分が何をしているのかがさっぱりわからないんです。
原田:僕もわからないです。
山野:私も。
原田:誰もわからないですよね。
石井:山野さんがスウェーデンに行った初期の頃は、数年後にはこうなっているという計画はあったのですか?
山野:計画というものは変わるものだと思っていますが、「ガラスをちゃんと吹けるようになる」という計画はありました。自分でちゃんと制作できるようになる、ガラスのことを理解するという程度の目標ですが。実際に行ってみると、最初は2年で終わる予定だったのですが、もう1年やっていいということになって結果的に3年間学ぶことになりました。そして、技術は学んだもののアートやデザインのことがわかっていないと感じたので、コンストファックの修士を取って、その3年の間に展示の依頼などもあって対応していく中で必要に駆られて会社を立ち上げました。
私の場合は「ガラスを知りたい」ということだけがあって、続けている中でその場その時でやらなくてはいけないことが出てきてやっていったら、まだスウェーデンにいるという感じです。そんなに大それた計画なんて誰もできないし、わからないような気はします。でも、楽しみですね。私も話を聞いていて何かをしたくなりました(笑)。
山田:先が定まらない部分も含めて、これまでの回の中でも一番未来を感じる回になった気がします。
山野:未来、凄く良いですね。私も何かしたい!
原田:ここまで全4回にわたってガラス作家の山野アンダーソン陽子さんと、クラフトデザインユニット・Straftの石井珠樹さんにお話を伺ってきました。最後に今後の告知やお知らせ、今後の展望などをお聞きして終わりにできたらと思います。
山野:またいつかここに呼んでいただけることを期待しています。また呼んでください(笑)。
石井:5月にシルクロードを辿るユーラシア大陸横断の旅に出発します。どういう形で発信するかはまだ決まっていませんが、旅の様子を見守ってもらえたらと思います。
原田:楽しみにしています。
石井:途中で中継なんかもできたら面白いなと思っています。
原田:そうですよね。くれぐれもお気をつけて。
石井:はい、行ってきます。
山野:行ってらっしゃい。
原田:ではここまで、山野さん、石井さん、どうもありがとうございました。
山野+石井:ありがとうございました。
山田:ありがとうございました。
最後までお読み頂きありがとうございました。
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